竹富島の伝統芸能

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竹富島「玻座間村の芸能」 種子取祭 東京公演

1998年10月24日(土) 15:30開場 16:00開演

 東京都千代田区九段南 九段会館ホール

「庭の芸能」 「舞台の芸能」
1.棒踊り  4.舞踊 しきたぶん 
2.舞踊 じっちゅ 5.狂言 鍛冶工
3.舞踊 馬乗しゃ 6.舞踊 海晒し 
7.舞踊 竹富育ち
8.狂言 世曳き 
9.舞踊 ミルクムナリ
10.舞踊 まんのうま 
11.舞踊 胡蝶の舞
12.喜劇 がいじんなー 
13.フィナーレ 巻き踊り

 

芸能公演

芸能公演

棒踊 一番棒・五番棒

 どちらも5分ほどの短い踊りですが、2人が長い棒を持って踊る姿はなかなか勇壮で、ちょうど香港あたりのアクション映画に出てきそうな踊りです。
 悪霊を追い払い大地を清めることを目的とするこの踊りは、本来は一番から五番までありますが、今回の公演ではそのうちの一番と五番だけでした。
 一番棒は、2人ともが6尺というかなり長い棒を持ち、五番棒は、一人が短い棒をもち、もう一人が長刀をもって踊ります。棒を打ちならすことにより悪霊を追い払い、飛び跳ねることにより大地を清めます。

 

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舞踊 ジッチュ

 女性だけの踊りです。沖縄らしい軽快なテンポの音楽に合わせた踊りでした。
 人頭税があったころの話、10人の子供をもつ農民がいて、税金の過酷さにもかかわらず、なんとか10人の子供をみんな育てて、しかも年貢も納めた。それが琉球国王に知られ、表彰されることになり、その喜びを表した踊りです。
 ジッチュとは10人という意味で、着物の片袖を脱いでいるのは、貧しい生活で着物が片袖しかなかったということを表しています。

 

芸能公演

舞踊 馬乗しゃ

 今回の公演でもっともたくさんの人数で踊っていました。お腹のところにつけているのは馬の首で、手綱をもって踊る姿がなかなか滑稽でおもしろかったです。
 この舞踊は現代ものではなく、昔琉球王国時代の諸国を巡りながら芸能を披露していた人たちが行っていた踊りの伝承です。

 

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舞踊 しきた盆(しきたぶん)

 沖縄の伝統的衣装である紅型(びんがた)をまとった女性2人で優雅に舞う踊りです。紅型がとてもきれいで、また音楽も古風で朗々としていて、沖縄らしく美しかったです。
 しきた盆とは竹富島のことで、竹富島は石垣島の前に敷かれたお盆のような島であるとうたっています。内容的には、竹富島の情景の美しさ、西塘(中世の竹富島の英雄的政治家)の政治の優れていること、教訓などがうたわれます。

 

芸能公演

狂言 鍛冶工(かざぐ)

 鍛冶工の親方と弟子、鞴(ふいご)工の4人で演じる狂言です。すべてが沖縄方言(うちなーぐち)で演じられるために、ほとんど言葉の意味はわかりませんでしたが、演技などでだいたいの内容はわかるものでおもしろかったです。
 沖縄には鉄器の原材料になる鉄鉱石や砂鉄がなかったために、大和から輸入していたのだそうです。鍛冶は本土でも神聖な職種でしたが、沖縄では原料の貴重さから、より神聖な仕事だったのでしょう。

 

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舞踊 海晒し

 琉球王朝時代の芭蕉布の海晒しがテーマになっています。音楽もゆったりとした感じで沖縄のテンポが良かったです。
 音楽の優雅さに似合わず、税としての織物の年貢は過酷だったようで、複雑で細かな模様の図面を渡され、織りあがるまで小屋に監禁され、織りあがっても検査に合格するのがこれまた一苦労だったいう話が残っています。
 芭蕉布は、現在でも織られています。材料の芭蕉の収穫や染め、織りには大変な手間がかかるため、本物の芭蕉布はかなり高価です。

 

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舞踊 竹富育ち

 この唄は、竹富出身の故内盛唯夫さんが東京に住んでいたころに、竹富の偲んで作られた歌だそうです。竹富の美しさと竹富出身の偉人たちを歌い上げた歌です。
 舞台に登場するのは、西塘、安里屋クヤマ、仲筋のヌベマ、マサカイ、シドゥブジに扮した人たちです。
 西塘は、前にも出ましたが子供の頃から非常に優秀なその頭脳を買われ、琉球王朝に仕えた後、八重山に戻り八重山の島々を統治した16世紀の政治家です。今でも島には西塘御嶽があり信仰の対象になっています。
 安里屋クヤマは、安里屋ユンタにうたわれる絶世の美女です。

 仲筋のヌベマは、これも美女で、島の事情で無理やり新城島の役人に嫁がされた女性。
 マサカイは、良い水がなくて米作りができなかった竹富島から、西表島の仲間村に移り住んで米作りに励んだ人。
 シドゥブジは、妹のアパレシの祈願を得て、八重山のマーランセン(公用船)を作った人物です。

 

芸能公演

狂言 世曳き(ゆーひき)

 今回の公演で唯一、子供が登場します。2人の子供は最後の方で踊るのですが、これがなかなかかわいくて良かったです。  国王から御座敷の位階を授けられた竹富島の豪農である大山家の主人が豊作を喜び、子供と孫を連れて神様と役人に報告をしに行くという内容です。
 報告をしに行く際に、若者2人に対して収穫物を荷車に積んで運び出します。若者2人がミンサー織りの紐を使って曳いているのは荷車です。

 

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舞踊 ミルクムナリ

 このミルクムナリという唄は、竹富島出身のミュージシャンである日出克さんの曲です。この唄は1993年に沖縄でCMソングとして使われ大ヒットした曲です。沖縄は今、数々のミュージシャンを生み出していますが、日出克さんは沖縄の民謡をベースにしながら無国籍音楽というジャンルを確立しています。CDも現在2枚(? 私の記憶では)出ていますが、なんというか非常に不思議な妖しさをもった音楽です。

 このミルクムナリに合わせて振り付けをつけて踊ります。
 ミルクとは、本土で言う弥勒菩薩のことで、八重山では五穀豊穣の神であり、衆生救済の神でもあります。豊年祭のときに、白くて大きな顔をしたミルクの仮面を付けて踊る姿をご覧になった方もおられるかと思います。

 

芸能公演

舞踊 マンノーマ

 とても沖縄らしい伝統的な踊りです。
 マンノーマとは役人の血を引いた男性の名前です。昔、役人が島に単身赴任する際に、その身の回りの世話をする女性がいました。これは単に家政婦といった仕事にとどまらず、いわゆる現地妻のようなものでした。安里屋のクヤマもそうでしたが、この女性と役人の間に生まれた子供は非常に大切に扱われます。役人の血を引いているということもありますし、もしも本妻に子供が産まれなかった場合には、その子が役人になる可能性があるからです。マンノーマはそうゆう子供だったわけです。
 唄は切々と、役人に取り立てられたマンノーマが 竹富島の役人になってくれとうたいます。

 

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舞踊 胡蝶の舞

 この舞踊は他の舞踊とはだいぶ趣が異なっていました。もともと中国的な踊りに沖縄らしさを少しアレンジしたというような感じです。赤い二人は花、白い二人は蝶です。

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喜劇 ガイジンナー

 これは喜劇です。ちょうどドリフのコントのような感じです。
 ガイジンナーというのは駕篭のことです。そのガイジンナーをお土産として売っている店がありました。あるとき、この店の主人が出かけるときに、持っていた大金をどこかに隠そうとします。ちょうど目の前に売り物のガイジンナーがあったので、その中に隠すことにします。どうせあまり流行らない土産物屋なのでちょっとの間なら大丈夫だと思ったのです。

芸能公演
 ところがこの様子を影でこっそり見ていた欲張りなじいさんがいました。じいさんは、主人が出かけたすきに、この大金が隠されたガイジンナーを買ってしまおうとたくらみます。そしてお金を取りに行きます。
 主人は店を番頭に任せて外出します。ところが、本土からの新婚旅行の客がたまたまこの土産物屋にやってきて、大金を隠したガイジンナーを買ってしまいます。旅行客はすぐにガイジンナーに隠された大金を見つけますが、お金は新聞紙にくるまれていたため、ゴミと間違えて入り口脇のゴミ箱にお金を捨てて行ってしまいます。
芸能公演
 戻ってきた欲張りなじいさんはガイジンナーを買います。右から二つ目のガイジンナーだと思い、それを売ってくれといいます。いくらだという問いかけに、番頭はあんたはお金持ちそうだから、普段なら1万円だけど、え〜い、まけて1万5千円だ! と言います。大金が入っていると思っているじいさんはその値段で買います。ところが何も入っていません。間違えたと思い別のガイジンナーを買います。これにも入っていません。仕方なく全部買います。ところが入っていません。
 他にこれを買った人がいないかと聞くと、ついさっき旅行客が買ったと番頭が答えます。あわててじいさんは旅行客の後を追います。そして旅行客のガイジンナーをこれまた高い値段で買います。ところがこれにも入っていません。この中に何か入っていなかったかと聞くと、ゴミが入っていたので店の横のゴミ箱に捨てたと答えます。
芸能公演
 あわててじいさんはまた店に戻り、ゴミ箱をあさります。しかし、何もありません。番頭にゴミはどうしたと聞くと、ついさっきゴミ屋さんが持っていったと言います。じいさんは今度はゴミ屋さんのあとを追います。しかし実は、お金はゴミ屋さんがゴミをもっていく少し前に偶然その店のおかみさんが見つけてしまい、保管していたのです。
芸能公演
 ゴミ屋さんにおいついたじいさんは、そのゴミを買いたいと申し出ます。驚いたゴミ屋さんは、ゴミなんか何するんだと尋ねます。じいさんは、私はゴミが大好きなんだと答えます。東京中のゴミを集めるのが趣味なんだと答えます。そして10万円でゴミを買ってしまいます。そしてゴミを調べ始めます。
芸能公演

 ちょうどそこに、店に戻りガイジンナーがすべて売れてしまったと知ってあわててゴミ屋さんを追いかけてきた店の主人も現れます。じいさんはあわててゴミを隠そうとします。主人と争っていると、店のおかみさんが現れます。何を探しているのかと尋ね、もしかしてこれかいとお金を二人の前に差し出します。
 おお、それだ! それいくらあるんだ? とじいさんが尋ねると、おかみさんは100万円あると答えます。

 よし! わしがそれ、110万円で買った!

 お後がよろしいようで。

 

芸能公演

巻踊り(クイチャ)

 出演者全員が舞台に出てきます。みんなで輪になって踊ります。もちろん会場のお客さんも踊ります。
 このときに自然に踊りが出てくるのが沖縄の人ですね。私なんぞは恥ずかしくて、ただ見ているだけでした。でも、実際に竹富島で祭の最後にこれがあったら、私もきっと踊っていることでしょう。

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