八重山から台湾へ

中級者コース

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●高雄の町を歩いてみよう●(その1)

 高雄港のターミナルは、市街地からはかなり離れている。地図を見ると駅までは3キロほどありそうだ。両替のできそうなデパートやらホテルは駅の周りに集まっている。まあ、歩けない距離じゃない。

 しばらく歩くと後ろからクラクションを鳴らしながら黄色い車が追い抜いていく。タクシーだ。
 台湾ではタクシーは全て黄色い色に塗ってあるのですぐに分かる。しかもかなりの数が流しているので、捕まえるのに苦労はない。日本と同じように手を挙げると止まってくれる。ちょっと違うのは、台湾のタクシーは自動ドアではない。これを知らないと、ぼーっとタクシーの横に立ちつくすことになるので注意。

 しかし、金を1元も持っていない私はもちろん乗ることなどできない。乗ってしまって、両替の出来るところまで連れて行ってもらうという手もあるのだろうが、言葉のできない私にそんな説明ができるかどうかと考えると、とても手を挙げて乗り込む勇気はなかった。

 ともかく蒸し暑い。高雄の町は沖縄より更に南。緯度はホノルルとほぼ同じだ。しかし、沖縄でもそうなのだが、日本の内地のように40度近くまであがることはないようだ。日本の本土は、気温的には南の島よりもずっとずっと暑いのだ。

 高雄の町には大きな川が流れている。愛河だ。台湾は高い山が多いだけあって川も急峻なものが多い。だから台湾は歴史上河川の利用に大変苦労をした。
 日本も急な河川が多く、大雨が降るとすぐに氾濫し大変苦労した。各地方に暴れ川と呼ばれる川があった。しかし、台湾はそれ以上だ。台湾は雨が多く1年の半分が雨期だ。だから川はすぐに流れを変えるし、しかも亜熱帯でマラリアが蔓延していた。

 台湾に文明が流入し始めたのは、14世紀漢民族が移住するようになってからである。しかし、その当時の清王朝は台湾を「化外(けがい)の地」として、全く手を付けようともしなかった。
 その後、大航海時代とともにスペイン、オランダがこの地にやってきた。両国とも清や日本との貿易の中継点にちょうど良いと考えたのだろう。港を建設したものの、台湾の土地そのものに手を付けようとはしなかった。そのくらい台湾という土地は使い道のない悪地だったようだ。
 また、それ以前から、台湾にはマレーポリネシア語族(つまり南方系民族)の少数民族が住んでいた。彼らの間には当時首狩りの風習があった。もちろん外国人も狙われた。そういう意味でも台湾は非常に住み難い土地だったに違いない。

 これが愛河にかかる橋。しかし、とても細い橋なので、車は通れない。隣に古い橋があり、こちらは車も通れるほど幅が広かったが、壊れていた。掛け替えている最中なのか、あるいは地震で壊れたのかは、分からなかった。
 ちょうどこの日、高雄の郊外にある大きな橋が落ちた。桁が崩れて真ん中からポキリと折れるように落ちた。車が十数台巻き込まれ、30人くらいが怪我をしたとニュースが伝えていた。幸い死者は出なかったようだ。
 ニュースでは盛んに、この事故は天災か人災かと議論をしていた。1999年の台湾大地震では、崩れたビルの柱の中からコンクリートを節約するために一斗缶を埋め込んでいたのが見つかり大騒ぎになったのは記憶に新しい。


 愛河のほとりにとても古い家が建ち並んでいるところがあった。赤レンガの壁にはなにやら張り紙がしてあったし、古くはあるが生活のにおいがしたので、実際に人が住んでいるのだろう。
 赤レンガの建物は高雄に限らず台湾の町のあちこちで見られる。日本統治時代に建てられた建物だ。また日本の古い木造家屋そのままの造りの建物も残っている。もちろんそうゆう家屋は古く、場所的にも決して恵まれた場所にあるとは言い難い。けれど、台北にはいまだに畳屋があると聞いた。日本統治時代に生きていた人は、日本人同様物を大切にする心を持っているのだろう。

 さて一元の金ももたない私は、途中で喉が渇いても飲み物すら買うことができない。かなり長いこと、おそらく1時間近く歩いて、ようやく高雄の駅に着いた。
 高雄の町は台湾第2の都市だけあって、かなり大きい。しかし、台北がだだっ広い感じがするのに比べて、高雄は山が間近に見えるだけあって、それほど大きくは感じない。車の量も台北に比して明らかに少ない。
 高雄の駅前にはいくつかのホテルとデパートがある。日本で言うと、地方都市の駅前といった感じだ。
 私はここで、あちこちのホテルやデパートに入って両替をしようと試みた。しかし、どこもやっていないのだ。1時間くらい歩き回ったが、降参だった。やはり、休日に外国に、しかも港という変わった所から入国する際は十分に注意が必要だ。反省。

 結局、やや市街地から外れた高級ホテルで両替をする羽目になった。高級ホテルなら、休日にかかわらず、必ず両替をやっている。ただし、宿泊者以外には原則的には両替はしてくれない。
 というわけで、私は結局1泊1万円以上する高級ホテルに泊まることになった。  高層ホテルの上階から見る高雄の街は、美しい山並みに囲まれて、とてもきれいだった。

 高雄の町、郊外。とても美しい町だ。
 次回は、もう少し、高雄の町を歩いてみるよ。

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